2026年5月15日、森保一監督がW杯北中米大会に挑む日本代表26人を発表した。
歓喜と期待が広がる一方で、多くのサッカーファンに衝撃をもたらしたのが「三笘薫・守田英正のダブル落選」だ。
カタールW杯から日本代表を長年支えてきた2人の主軸がいない。この現実をどう受け止めるべきか。
ただ嘆くだけでは終われない。森保監督が選んだ26人で、日本はどう戦うのか――。
今回はダブル落選の真相と、本番に向けた新布陣を徹底検証する。
📋 目次
【衝撃】なぜ外れた?三笘薫と守田英正「ダブル落選」の真相
▶ 三笘薫(ブライトン):全治2ヶ月の重傷が決断を迫った
三笘薫は5月9日、プレミアリーグ第36節ウルバーハンプトン戦(3-0)の後半、左サイドを抜け出そうとした瞬間に左足の太もも裏(ハムストリングス上部)を押さえて倒れ込んだ。ピッチ上で治療を受けたものの、そのまま途中交代を余儀なくされた。
診断結果は左ハムストリングス肉離れ・全治約2ヶ月。ブライトンのファビアン・ヒュルツェラー監督は「今シーズンの残り2試合は欠場する」と即座に断言。W杯への出場については「日本サッカー協会と連絡を取り合う予定だ」と明言を避けたが、現実は厳しかった。
6月に開幕するW杯の大会期間中に完全復帰することが困難と判断した森保監督は、苦渋の決断として三笘をメンバーから外した。日本の武器であり、世界が警戒する左サイドのアタッカーを欠くこととなる。
▶ 守田英正(スポルティング):「コンディション」から「競争」へ、落選の理由が変わった
守田の落選は、負傷による三笘とは性質が異なる。こちらは長期間にわたる選考上の判断の積み重ねだった。
経緯を振り返ると、昨年8月下旬に筋肉系の負傷があり、10月には代表に戻すにはコンディションが十分でないとして招集外。11月も「まだまだコンディションが上がりきってない」との判断が続いた。この時点では、状態が戻れば代表復帰できるというニュアンスだった。
ところが今年3月、説明の質が変わった。森保監督は守田について「いつでも代表の舞台に入ってこられる戦力」と高く評価しつつも、「全体の競争のバランスを見ている」と発言。鎌田大地・佐野海舟・田中碧という今季5大リーグで波に乗る3人を"計算できる"ボランチとして選び、守田の枠は残らなかった。
カタールW杯予選から日本中盤を支え、「アジア予選では中心の選手としてチームを勝たせてくれた存在」(森保監督)として高い評価を受けながらも、今の26人設計の中に守田の枠はなかった。三笘の負傷というアクシデントも重なり、最終的な結論が出た。
| 選手 | 落選理由 | 森保監督コメント |
|---|---|---|
| 三笘薫 | 左ハムストリングス肉離れ・全治約2ヶ月。W杯期間中の復帰が困難 | (負傷による苦渋の決断) |
| 守田英正 | コンディション問題から選考上の競争へ。鎌田・佐野・田中碧との枠争いに敗れた | 「全体の競争のバランスを見ている」 |
左サイドの穴をどう埋める?代役候補3人の強み
三笘が抜けた左サイドは、日本代表における最大の穴となる。しかし「三笘の代わりはいない」と嘆いてばかりではいられない。代役となりうる3人の候補を見ていこう。
① 中村敬斗(スタッド・ランス):三笘とは異なる「フィニッシャー」型
中村敬斗はカットインからのシュートという点で三笘に近いプレースタイルを持ちながら、よりゴールに直結するフィニッシャーとしての色が強い。左サイドに張り、右足でカットインしてシュートを狙う形はW杯でも十分通用しうる。
三笘のような「突破して折り返す」クロス型ではなく「自分で決める」シューター型として起用することで、相手守備陣に異なる脅威を与えることができる。
② 前田大然(セルティック):ハイプレスの体現者
前田大然の最大の武器は、日本代表でも随一の圧倒的なスプリント力と前線からの守備強度だ。ボールを持った際のクオリティより、守備時の貢献と裏抜けの速さで存在感を示す。
相手が強く、カウンターやハイプレスで戦いたい試合では前田が左サイドのファーストチョイスとなりえる。グループステージの格下相手には中村、上位対戦では前田という使い分けも森保監督の選択肢に入るだろう。
③ 久保建英の左回し:最高の「ウルトラC」
もっとも興味深いのが、エース久保建英を右サイドや中央だけでなく、左サイドに配置するオプションだ。久保は本来右利きで右サイドが主戦場だが、左サイドに置くことで右足のカットインがより生きる。
三笘がいれば「右・久保、左・三笘」という両翼で世界と渡り合えた。だが久保を左に回すことで、右サイドに堂安律や伊東純也を配置するバリエーションも生まれる。むしろ三笘不在を逆手にとって、久保を中心に据えた新しい攻撃の形を構築するチャンスとも言える。
| 選手 | タイプ | 三笘不在時の役割 |
|---|---|---|
| 中村敬斗 | フィニッシャー型 | カットインシュートで得点を狙う。主にボール保持型の試合向き |
| 前田大然 | ハイプレス型 | スプリントと守備強度が武器。格上相手の守備的な試合向き |
| 久保建英(左回し) | 創造性重視型 | 右足カットインが左サイドで逆に生きる。最高難度だが最大の破壊力 |
【戦術予想】守田なきボランチの最適解と「新3-4-2-1」の全貌
▶ ボランチ4人体制で戦う森保監督の計算
今回の26人では、ボランチは遠藤航・鎌田大地・佐野海舟・田中碧の4人。守田不在について記者から「人数が少ないのでは」と問われた森保監督は、板倉滉(アヤックス)や瀬古歩夢(ルアーブル)がボランチとしても機能できると説明した。実質的に守備的MFをこなせる選手を複数確保している設計だ。
中盤の核となる遠藤航はリバプールでの怪我からの回復段階にあり、「計算が立たない」部分もあると森保監督は率直に認めている。一方で鎌田・佐野・田中碧の3人は所属クラブで先発をキープし「計算できる」戦力として選ばれた。
▶ ボランチコンビの最適解は?
守田が担っていた「守備の安定と縦パスのテンポ」を誰が担うかが鍵となる。
① 田中碧+鎌田大地のコンビは攻撃的な組み合わせ。田中の運動量と展開力、鎌田のゲームメイク能力を合わせることで、守田がいなくても中盤でボールを握る形が作れる。
② 佐野海舟+田中碧は守備のバランスを重視したい試合向きだ。マインツで急成長した佐野は対人守備に強く、守田が担っていた「潰し屋」的な役割をある程度カバーできる。遠藤航が万全でないならば、佐野の抜擢は大いにありえる。
③ 遠藤航+田中碧の黄金コンビが復活できれば、実績と安定感では最上の組み合わせだ。ただし遠藤のコンディション次第という不確定要素が残る。
▶ 「新3-4-2-1」久保建英が握る命運
森保ジャパンが基本とする「3-4-2-1」あるいは「4-2-3-1」において、三笘・守田不在でどう機能させるかをシミュレーションすると、鍵を握るのは間違いなく久保建英だ。
三笘がいれば左サイドで単独突破から崩せた。守田がいれば中盤でボールを落ち着かせ、久保や鎌田への供給源となっていた。その両方が不在となった今、久保は攻撃のイニシアチブをより一層引き受けることになる。
「久保が輝ける環境を作ること」が、三笘・守田不在の新生森保ジャパンが機能するための最大のテーマと言っていい。
| ボランチコンビ | 特徴 | 向いている試合 |
|---|---|---|
| 田中碧 + 鎌田大地 | 攻撃重視 | ボール保持・格下相手 |
| 佐野海舟 + 田中碧 | 守備バランス | 格上・カウンター型 |
| 遠藤航 + 田中碧 | 実績・安定 | 遠藤万全なら最優先 |
まとめ:逆境こそ新生ジャパンの真価を問う舞台
①三笘薫の負傷落選と守田英正の選考落選という「ダブル落選」は、日本代表にとって間違いなく大きな打撃だ。
②しかし見方を変えれば、鎌田・佐野・田中碧というフレッシュな中盤と、中村・前田・久保という多彩なアタッカー陣が揃った「深みのある26人」でもある。二大主軸の不在は、日本の選手層の厚さが試される最高の舞台とも言える。
③森保監督が選んだ26人への信頼と、「史上初のベスト8以上」という目標。逆境を跳ね返してこそ、新生森保ジャパンの真価が証明される。6月の開幕に向け、一緒に応援していこう。
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